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【IBM i の聖地】ロチェスタースタディーツアー参加レポート

2024.11.19

2024年10月29日から31日の3日間、IBM i の開発総本山であるアメリカのロチェスター研究所でスタディーツアーが開催され、弊社からはクラウド事業部の中村陽一が参加しました。今回は、そのスタディーツアーの参加レポートをお届けします。

ロチェスター研究所とは?

IBMのロチェスター研究所は、米国ミネソタ州ロチェスター市に位置するIBMの主要な開発・製造拠点です。1956年に設立されたこの施設は、System/3、System/32、System/34、System/36、System/38、そしてAS/400(現在のIBM i )など、多くのビジネスコンピュータの開発・製造を手掛けてきました。特にAS/400は、1988年に発表され、先進的なアーキテクチャと高い互換性を持つシステムとして知られています。現在でも、IBM i および関連ソフトウェアの開発が行われており、「IBM i の聖地」として多くの技術者やユーザーから親しまれています。

ツアーの概要と目的

ロチェスタースタディーツアーは、2024年10月29日から31日までの3日間、アメリカのミネソタ州ロチェスター市にあるIBMロチェスター研究所を訪問し、IBM i の最新技術や開発戦略を学ぶことを目的としたプログラムです。この研究所は「IBM i の聖地」とも称され、IBM i の開発拠点として知られています。
現地で最新の技術や開発状況を学ぶため定期的に開催されており、日本からは11名が参加しました。
ツアーでは、IBM i CTOであるSteve Will氏や、 ロチェスター研究所の所長であるDavid Nelson氏との直接ディスカッションや、若いディベロッパーによる最新テクノロジーに関する説明がありました。

Lab Tourの1コマ ハードウェア梱包運搬時の耐衝撃試験エリア
Lab Tourの1コマ ハードウェア梱包運搬時の耐衝撃試験エリア
Lab Tourの1コマ IBM Power 音響試験エリア
セッション休憩時にIBM Expert Labs のChristian Aaslandさんとお会いしました。
Christianは FSR, FSFC開発を主導・担当されています。


ツアーの中で、直近のIBM i の見通し、Powerのソフトウェアとしての展望、さらには今後どのエリアに注力するのかについてのお話がありました。その答えとして、弊社でも力を入れ始めている「AI」が挙げられていました。また、コードアシスタントについての説明もあり、IBMの最新ソリューションを弊社でも活かしていきたいと考えています。

また、弊社のクラウド事業部にとっても関心を引いた内容である、HAやPowerVSに関する説明もありました。その中でも、現在進行形で注力している「FSR」の実装に関しては、アメリカでは500社が導入しているのに対し、日本では未導入であり、大きな差がある点に驚かされました。今回のツアーを通じ、FSRが注力されている分野であることを実感しました。

これらの新しい情報を、今後の製品開発・次のサービス提供に役立たせたいと考えています。

ロチェスタースタディーツアーで得た知見を活かして

今回のロチェスタースタディーツアーを通じて、最新のIBM i 技術や将来の開発方針について多くの知見を得ました。この学びを活かし、今後どのようにお客様をサポートしていくかをご紹介します。

ハードウェアおよびOSのバージョンアップに備える
次世代バージョンに移行する際、最新技術の情報を持っていることは不可欠です。今回のツアーでは、IBM i の最新技術や開発戦略を学び、将来のバージョンアップへの備えを強化しました。これにより、お客様がスムーズにアップデートできるよう、最適なサポートを提供していきます。

クラウド移行に向けたデータ管理の改善
クラウドへの移行では、データの移動方法やクラウド環境でのデータの保全性確保の検討が重要です。オンプレミスからクラウドへの移行における課題については、IBM i Migrate While Activeのような新機能を押さえつつ、お客様にとって最適なソリューションをご提案、円滑なクラウド移行をご支援します。

AIの活用で業務効率を向上
AI技術を活用した効率化も目標の一つです。ツアーを通じて、AI導入支援の方法や実例を学び、これからのAI活用をさらに進めるための基盤を築きました。ユーザーがAIを簡単に使える環境を提供し、業務の自動化や効率化を支援します。

【参加者よりコメント】

ツアー参加者が持つIBM i に関する小さな疑問などについて、それぞれ丁寧に答えていただけたり、直接メールくださいと言ってもらえたりと、開発部門の方々の一様にIBM Power/IBM i が実際に使われている現場の声に耳を傾けようとする姿勢を持っておられる姿がとても印象的でした。
開発部門は決して遠い存在ではなく、考えている以上に現場に真摯に向き合ってくれる身近な存在と捉えていいんだなと良い意味で驚き、発見があるとても貴重な経験となりました。


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