10月22日、Power Virtual Serverやオンプレ新環境の移行に活用できる可能性のある、IBM i の新機能 「IBM i Migrate While Active」が発表されました。本日は、発表記事の翻訳と当社クラウド事業部 HA/DR支援メンバーからの速報コメントをご紹介します。
発表記事の翻訳
2024年10月に発表されたIBM i Migrate While Activeは、IBM i パーティションを安全かつ簡単に移行する機能を提供します。この機能では、IBM i パーティションの新しいインスタンス、いわゆるコピー・ノードが確立され、クライアントが移行を最終決定するまでMigrate While Activeによって維持されます。このWikiページは、IBM i Migrate While Activeのリソースや拡張機能をまとめたものです。
IBM i Migrate While Activeは、IBM i の論理パーティション(LPAR)を別の場所に移行する際に利用できます。この移行先は同じサーバー内、データセンター内、あるいはIBM Cloud上のIBM Power Virtual Serverのような遠隔地でも可能です。
プロセスは、IBM i 7.4、IBM i 7.5、またはそれ以上のバージョンのソースLPARを取得し、そのLPARのコピーを作成し、データをソースからコピーに移行するところから始まります。ソースノードがまだ稼働している間は、変更されたデータが継続的にコピー・ノードに移行されます。2つのノードが同期されたら、新しいノードへの切り替えを行い、移行が完了します。
Migrate While Activeは、従来のD-Mode IPLとリストアを必要とする物理テープを使用できない移行に最適化されています。光学メディアへの保存を処理し、D-Modeネットワークインストールを実行することができます。
Migrate While Activeは、コピー・ノードを確立する「システム移行」から始まります。これは以下の図で「1」と示されています。
Migrate While Activeには、コピー・ノードを継続的に同期する機能が含まれています。これは図の「2」で示されています。
Migrate While Activeのユーザーは、いつ継続的な同期を終了し、コピー・ノードを使用可能な状態に昇格させるかを決定します。これは図の「3」で示されています。
※上記はIBM社の発表内容を日本語でまとめたものです。オリジナルの詳細は、こちらをご覧ください
参照元:IBM社公式サイト「IBM Support」
MONO-X クラウド事業部 HA/DR支援メンバーからの コメント
IBMは Power Virtual Serverをはじめ、お客様の業務ニーズに合わせてハイブリッド・クラウド化に向けた様々なサービスやOSの新機能を継続的に提供しています。
本機能は以下の流れでIBM i の移行を推進するものです。
- 移行元(ソース)のIBM i でSAVSYSを取得し、それをもとにInstallメディアを作成
- NFSにInstallメディアを配置して、移行先(ターゲット)でInstallメディアをマウントしてスクラッチ
- OSが立ち上がったらDB2 Mirrorの機能で同期
OSがIBM i V7R4、V7R5である必要があるため、今後浸透していく可能性があるでしょう。必要なネットワーク帯域がどの程度あるか、その他制約条件など、継続的に調査していきます。
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